最終日の予定は特に決めずに出立した旅。結構時間がかかるので、宿から直接帰洛ということも考えた。しかしここまで来て松江を見ずして帰るのか。いやいや、やはりそれはできない。わたしも茶人の端くれですから!で、松江へ立ち寄ることに相成った。
今朝も早起きして薄暗いうちからお風呂を楽しみ朝ごはんをいただいてチェックアウト。駅まで急ぎお送りいただき、普通列車に飛び乗る。コインロッカーに荷物を預け、まずは松江城を目指す。お天気もよくぶらぶら歩きが大好きな二人のこと、徒歩で。
国宝のお城は犬山城を残すのみ、だったのに松江城が昨年(2015年)国宝になって、これで当分すべてを踏破するのは無理だなぁと諦めていたら、思ったより早く嬉しいご縁。さて、松江の町は、素朴で垢抜けている、といえばいいのだろうか。一見相反するような面がいい具合に同居している印象。松江城もまさにそんなお城でした。石組みと木材が調和してとても美しい。松本城にも少し似たところがあるような…
松江城山内にある城山稲荷神社へも参拝し、松平不昧公ゆかりのお茶室「明々庵」へ。こちらのお稲荷さんは小泉八雲のお気に入りスポットだったそうだ。明々庵は松本城を真向こうに見ることができる高台に建つ。流浪のお茶室であちこち移転を繰り返し、最後にまた松江に戻って来たとのこと。多くの方のご尽力があったことでしょう。お城から明々庵へ向かう途中の武家屋敷界隈も風情がある。着物好きとしては悉皆屋さんを3軒見つけたのもうれしかった。そして気になる古美術のお店も一軒。残念ながらあるいは幸いに時間がなく(笑)古美術のお店には寄れず。駅まで戻ってお昼ご飯を食べ、場所を変えて美味しいコーヒーをいただき、お土産を少し買って再び特急やくもに乗り込む。
あぁ、いい旅だった。そうだ!松江は空が広い!!