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正月六日、宗徧流京都支部のお初釜に寄せていただいた。場所は高台寺の京大和さん。所作はそれぞれの流派で違いがあれど茶の湯の精神には変わりなく、一座建立、楽しく初春の一日を過ごす。
京大和さんからは京の町が一望に見渡せる。そしてこちらの歴史は波乱万丈。その中でも送陽亭は特筆すべき建造物。明治維新直前の文久三年に、勤皇派が秘密の会合をする場所として、西本願寺のご門主が提供された部屋の内のひとつ。ここに集まったのは桂小五郎、武市半平太、久坂玄端、井上馨、真木泉守で、主に長州と土佐を中心とした藩の主だったとのこと。開かれた障子の間には、「八坂の塔」がぴったりと納まり一幅の絵のよう。詳しくは京大和さんのオフィシャルサイトで。
京の町にはここかしこに歴史が文字通り息づいて、その距離がとても近くて、おもしろい。一昨年の秋京都に越して来た私にはまだまだ毎日が観光なのです。
以下会記より抜粋、覚書。
●濃茶席 主 曽野宗綾
■待合
炭炭斗 達磨 流祖好 唐物
羽箒 鶴
火箸 漆柄 鱗 時代
鐶 轡(くつわ) 時代
灰器 焼ぬき 了入造
灰匙 高麗砂張
釜敷 籐組
煙草盆 鶴亀 槐 時代
火入れ 末広 絵唐津
莨入れ 独楽 唐物
煙管 赤銅 時代
■本席
花入 竹一重切 幽香 花宴 正玄造
香合 巳 青磁 蘇山造
釜 不二 庄三郎造
炉縁 真塗 輪島 弘悦造
皆具 流祖好 唐銅 紹栄造
棚 及台子
風炉先 瑞垣 光峰造
茶入 赤楽 片口 時代
仕覆 緞子
四方盆 洗朱 一閑 利斎造
替茶器 淡紅彩 与三兵衛造
茶碗 高麗青磁 即中斎極
替 黒楽 霞 道楽造
替 赤楽 加賀光悦写 貞光造
替 黒楽 乙御前写 無畏造
茶杓 牙 流祖所持写
御茶 九重の昔 丸久小山園詰
菓子 花びら餅 幸楽屋製
器 縁高 へぎ一閑 萬象造