元々は平安時代、一月二日に宮中行事で行われていたもので、“元日の朝に初めて汲んだ「若水」で墨を摺り、新年の恵方の方角に向かって詩歌を書く”というものだったらしい。それが江戸時代に寺子屋の普及により一般の庶民にも伝わったとのこと。私の書のお稽古始めとは少々意味合いが違う気もするが、新年に初めて墨を摺り上達を願いながら毛筆で字を書くことには変わらないから、やはりここは「書初め」と呼ばせていただこう。今年も「女学校在籍」。戦前の女学校で使われていた教材を引き続き使わせていただく。
さて画像は今年の年賀状。昨年同様やぎ制作の自家用アプリを使い、写真を取り込みその上にApple Pencileで書く。この画像をプリントアウトし、朱墨でさぁ〜っと山際を染める。デジタルとアナログの融合。タネを明かすとアプリにブラシ機能がないから、なのですが(笑)アナログ部分があることで一枚一枚表情が変わり「年賀状を書(描)いている」という気分が盛り上がる。結果オーライ!