工房見学バスツアー(2019.09.15 Sun.)

着物のお仕立てやメンテナンスでお世話になっている藤工房さん企画の工房見学バスツアー。目指すは西陣の帯屋「おび弘」さんの滋賀県は湖西長浜西浅井にある山門工場。日曜日にも関わらず実際に織っていらっしゃる現場を拝見でき、直接織り手さんにもお話を伺え、とても勉強になった。そして愛も深まる。

表と裏を同時に織る「本袋綴れ」金箔糸を緯糸に織り込む「引箔」絡み織を用いた「羅」などなど。部分的には自動化になっているとは言え、忍耐が必要な手間のかかる作業を垣間見る。そして四千本の針を操る見たこともない「縦錦」の織!また「おび弘」さんは、大相撲、幕内力士の「締め込み」(まわし)も手がけていらっしゃる。現在締め込みを織っている機屋さんは三件。手織りで織っているのは「おび弘」さんのみ。相撲スタイルの違い(四つ相撲なのか押し相撲なのか)で好みが違う(違った)、というようなお話も興味深かった(今は強く打ち込める機械織りを好む力士が多いそうだ)。締め込み織はとても大きく、筬もたいそう重く、織り手さんの負担も大きそうです。ため息の連続。

日曜日にも関わらず工場をご案内いただいた工場長、そして織り手の皆様に深く御礼を申し上げて工房を後に。途中最近人気のスポット「メタセコイア並木」へもお寄りいただいた。たいへん楽しいツアーで、ご企画の藤工房さん、ご一緒いただいた方々にも心より御礼申し上げます。

*「締め込み」の織にかかっていた美しい緑色。十両の力士が締めています。ヒントは沖縄県出身!

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