夏牡蠣(2020.08.24 Mon.)

ようやく離乳食ともおさらば。まだまだ道半ばではありますが、少し噛むことも許されるように。あなうれし。でも調子に乗らないようにと自戒する。自戒しつつご近所のプーリア料理店へ久しぶりに。事情を説明して無理なく食せるものをお勧めしてもらう。トップバッターは牡蠣。北海道産の大きな牡蠣にあえて少し火を入れたもの。柑橘が使われたトッピング(ソース)が秀逸。選んだ本日の泡との相性も抜群。シェフ曰く、大きな牡蠣は生で食べるのは少し厳しいからさっと火を入れて。そうすることにより甘みとぷりっとした食感がさらに引き出されて、と。わたしも常々ニッポンの大ぶりな牡蠣は生より火を通すほうが向いていると思っておりましたよ。その大きさゆえか、カキフライは好きだったけれどずっと生は苦手だった。生の牡蠣に目覚めたのはアメリカはサンフランシスコ。その名もCIA(Culinary Institute of America)という料理学校が経営するレストランが初だったか。鰻と同じく、30代に入ってからである。あちらの牡蠣はどれも小ぶり。「KUMAMOTO」という名前の牡蠣に至ってはまことに小さい。小さいけれどぎゅっと甘味がつまっている。しかも一口でぱくっと。私が10代の終わりにホームステイをしてその後何度も足を運んだカナダのブリティッシュコロンビアにも美味しい牡蠣があると知ったのもアメリカで、だった。オーノー!

とにもかくにも、本日の夏牡蠣も最高でした。噛める喜びをしみじみと感じた夜。

「KUMAMOTO」とアメリカで呼ばれている牡蠣は熊本県発祥と聞いておりましたが、調べてみたらところ「シカメガキ」と呼ばれ“有明を中心とする九州の干潟域に生息する地域種の牡蠣”とのこと。現在復活に向けた動きがあり、すでに生産販売もされているようです。とても美味しそうな「シカメガキ」を見つけたけれど、個人の注文は受け付けていなかった。残念。同じくこちらの「マガキ」も美味しそう。小ぶりで生食に向いているそうだ。というか「欧米の生食文化の頂点を目指して」そういう牡蠣を作るべく養殖しているらしい。こちらも個人の注文は受け付けていない、とのこと。まったくもって残念。ただし「マガキ」は「ふるさと納税」の返礼品らしい。口にできる可能性は残っておりました(笑)