林 智子 虹の再織 (2021.05.23 Sun.)

五月に「梅雨の晴れ間」と言うのも戸惑いを感じるが、ともかく久しぶりによく晴れた日曜日、上賀茂へ出かけた。瑞雲庵という元は両替商のお屋敷だった建物が、現在は次代を担う若手創造者支援を主な目的とした展示スペースとして年2回、西枝財団の助成事業の一環として一般に解放されているそうだ(公益財団法人 西枝財団HP参照)。そこで開催されている展示と本日開催のイベント(茶会)へ参加。

蔵を持つ旧家が並ぶ通りを歩き、目的地へ。お茶会の前に展示を拝見する。展示は時間指定の予約制。地球物理学者だった、作家のお祖父様の日記、そして写真にも大いに惹き寄せられる。それらを辿りながら展開される林智子さんの世界。大いに堪能しました。お茶会もよいひととき。思い思いの縁側に、時節柄距離を取りながら座り、菓子工房「御菓子丸」主宰の杉山早陽子さんが創るお菓子(一品目は蓴菜、二品目は無花果の葉で包まれ蒸された道明寺)とお茶(台湾茶)を静かに愉しむ。私はひとり、広間の縁側、露地を眺めながらの贅沢な時間。

建物も味わい深く、おかげさまでよい一日となりました。