10年前の9月20日に東京を引き払い、翌21日に荷物が搬入となる予定が台風で一日延期となった。心配されていたお天気も回復し22日に搬入終了。東京から京都への大移動が無事完了した。予定外にぽっかり空いた21日に左京区役所に転入届を提出。もう東京に帰る場所はないのだと、少し感傷的な気持ちになったことが思い出される。とはいえ、東京も借家暮らし、ここ京都も借家暮らしの根無草であることに変わりない。毎年遅い夏休みを過ごすイタリアより、縁のなかった関西圏。旅ではなく暮らしてみれば、10代の終わりに北米にホームステイをしたとき以来のカルチャーショックもあり、日々新鮮だった。縁とはまことに不思議なものである。想像したこともなかった京都暮らしが、あれよあれよという間に実現し、そして10周年。着物が縁で近しく交わることになったこちらの友人たちのおかげもあって、なんとか無事に都で暮らしている（笑）

10周年を記念して、お家でお祝い。故郷の美味を取り寄せ、シャンパーニュを開ける。カラメルのニュアンスがある泡と、やはり同じような個性を持つ煮鮑の相性は抜群。食卓を飾るお花は、WABARAさんから。お気に入りのバールでこちらの薔薇に出会ってから、友人知人家族への贈り物にしてきた。初めて自分へ贈る。おかげさまでよい10周年になりました。本当は友人たちと祝いたかったけれど…

これからも、どうぞよろしくお願い致します！