思っていたよりずっとよかった。入鹿池の借景や、高低差のある土地をうまく利用して、移築建造物が立ち並ぶ様が素晴らしかった。お天気にも恵まれて楽しい時間を過ごす。欲を言えば飲食関係がもうちょっと充実するといい。それにしてもこの明治村を発案して実行に移した人たちのなんと素晴らしいことか。その人たちとは、第四高等学校(現在の金沢大学)の同窓生だった建築家の谷口吉郎氏と当時名古屋鉄道副社長だった土川元夫氏。お二人が同窓会で再会したのがこの明治村ができる発端だったそうだ。開発の名のもとに貴重な建築物が取り壊されて行くことを惜しみ嘆いた谷口吉郎氏、その気持ちに寄り添ったのが土川元夫氏。(同窓会の飲み会で)建物は自分が選定する、土地はお前が探してくれ、となり、最終的に今の土地が選ばれ1965年(昭和40年)3月18日に明治村が開村されたとボランティアガイドの女性に教えていただいた。お二人の強い気持ちがすみずみにまで現れていると感じた。本当に素晴らしいお仕事をされた。そしてその意思を引き継いで運営されている方々にも心から拍手を送りたい。