吉田神社献茶祭(2024.10.08 Tue.)


吉田山の萩、今が盛りと美しく

本日はご近所吉田神社の献茶祭。隔年で表千家のご奉仕。本日は猶有斎宗匠。心配な空模様でしたがなんとか曇天でふんばるお天気。そしてサプライズがひとつ。彬子女王殿下のご臨席。この時期は日本を離れているのが恒例だったので、すぐ近くのことなのに初めて伺ったのは一昨年(2022年)。お献茶のご奉仕をぐるりと囲んでのお席の設えも見やすく、さほど混み合う訳でもないのんびりとした「左京区的」な雰囲気もよく、また予定が合えばぜひにと考えていた。なんたってご近所ですし(笑)聖護院八ツ橋・鈴鹿氏のお席に入らせていただいて、お献茶の儀、終わって拝服席、その後に半床庵の立礼席、そしてお弁当(三友居ご製)を引き換えてさくっと終了。あちらこちらに秋。

鈴鹿さんのお席の掛け物は「大嘗祭抜穂儀図(だいじょうさいぬいほのぎのず)」(江戸時代 鈴鹿家蔵)。これは新嘗祭に供する初穂を摘む「抜穂の儀」の次第を示す図案とのこと。日本六十余国のうち二カ国が代表的に選ばれ、それぞれの国の神田において収穫された初穂が神にお供えされる。その祭祀に先立ち使者が神田に遣わされて穂摘みの儀式が行われるのであり、これを「初穂の儀」といったそうだ。図面上方には神殿が広がり、図面下方には設備の配置と初穂を摘む使者の道筋が朱線で示されている。図面左方に記されている八神殿代(はっしんでんだい)は、平安時代に神祇官という官庁に所在し、のちに吉田神社に遷された八神殿のことで、「初穂の儀」を行う際には神田の傍らに臨時の代理施設が設けられた、とのこと。(以上、猪熊兼樹誌参照抜粋)非常に興味深く拝見しました。