四頭茶会@建仁寺 (2015.04.20 Mon.)

建仁寺

建仁寺塔頭久昌院

建仁寺塔頭久昌院

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一度は見ておくとよいと先生からもお話があったので、行かれるときに行っておこうと四頭茶会へ。早い方は7時には並んでいると先生。予備知識を多少仕入れようと、インターネットを検索すると、一席目の整理券入手のため6時にという記載も。へぇ〜。建仁寺さんはそれほど遠くはないけれどそ、れは無理(涙)でもせっかくだし初めてで事情もわからないので早めに伺おうとがんばり、7時少し前に到着。生憎の雨模様にもかかわらずすでにかなりの人がテント内に。程なくして四頭茶礼の受付が始まる。受付の方も早くてたいへんです。

少々がんばった甲斐あり2席目の整理券をいただいた。2席目まで法要も拝見できるとのこと。

時間になり大方丈へ。まずは法要を拝見する。その後一席目の方々の茶礼。その間にご説明がある。なるほど、なるほど。大きな着席図も貼られあらかじめ自分の席を確認できる。まごまごしないようにしっかり確認しておく。四人のお正客(四主頭)を先頭にそれぞれお相伴客が8名、合計36名で一つのグループ。指定された席は本席入口左手側、3客。開山頂相もよく拝見できるお席。

一同が着席すると献香が行われ、入口の左右にあった座屏が外に出され供給と呼ばれる僧の給仕が始まる。最初に四主頭に縁高(紅白の紋菓と椿の葉にのった「ぴりコン」と呼ばれるお醤油で炊いたコンニャク)とお茶が入った天目茶盌が配られ、その後板盆にて相伴客に縁高、曲盆にて天目茶盌の順で配られる。その次に、口に茶筅を挿した浄瓶を持って入堂した供給が、四主頭から相伴客へ順番に茶を点てていく。四主頭へは胡跪(左立膝)で、相伴客へは中腰のまま点てる。客が喫し終わったら、供給が縁高、天目茶を引く。給仕の際と同じくまず四主頭の縁高と天目茶盌を引き、その後盆を使って相伴客のものを引く。そして一同退出。この間約20分。

貴人台にのった天目茶盌をぐらぐらしないようにしっかり持つ、というのが少し難しくどきどきする。お菓子は持ち帰ってもよいとのご説明だったので、薄紙に包まれた紅白の紋菓はお持ち帰り。「ぴりコン」だけいただきました。おいしい!そしてお茶との相性もいい。お茶もとても美味しゅうございました。中腰のまま、客が捧げ持った天目の茶を点てる所作、というのはなかなか難しいと思うけれど、さすがです。

その後、副席2席(表千家長生庵/裏千家方圓庵)、煎茶席(花月庵家元)、点心席(矢尾治)とすべて回り切る。途中番茶席(祇園辻利)にもお寄りする。合間にお番茶でほっこりできうれしいお心遣い。

各お席でそれぞれの趣向とおもてなしを受け、お茶の種を持ち帰られた栄西禅師、喫茶の歴史、様々なことに思いを馳せる。雨に濡れた美しい新緑や花を愛でながらの、まことに心豊かな一日。京都、バンザイ!!

四頭茶礼については『京都の無形民俗文化財としての建仁寺四頭茶礼ー福持昌之ー』を参照。