グランヴァン開く! (2012.11.10 Sat.)

セラーに大切に寝かしていたChâteau Latour1987を開ける。昨年の師走、琵琶湖のほとりに住む知人宅でヴィンテージ違い(2003年)をご馳走になった。そのとき87年はもう飲んだ方がよいとアドヴァイスがあり、機会を待っていた。そしてフランスワイン好きの友人夫婦が上洛した機会に思い切って開けることに。よいワインも分かち合う人たちがいてこそ。

色は明るいルビー。淵はほんのりとオレンジがかっている。香りがとてもいい。口に含むといまだ若々しい酸がある。味わいはロトンド、あくまでも丸く一体感がある。喉を通れば苔むした森へ深く分け入る趣。ニュアンスと奥行き、豊かで軽やか。骨格のしっかりした力強いボルドーのワインも年月が経つとかくもエレガントになる、ということを実感。このように年齢を重ねたいと思う(笑)

このワインは世話になったお礼にとお友達のセラーからやって来た。それから何年も我が家のセラーでときを過ごし、そして京都へ。早過ぎたら、はたまたピークを過ぎていたら、とドキドキだったけれど、飲み頃だったと思う。たかがワイン、されどワイン、桜のように心を楽しませてくれると同時に心にさざ波を立てるものでもある。特にグランヴァンは!

●セパージュ:カベルネ・ソーヴィニヨン75% メルロー20% カベルネ・フラン4% プティ・ヴェルド1%