スペシャル対談 (2017.02.08 Wed.)

“坂東玉三郎 × 十五代楽吉左衛門@みやこめっせ”へ楽しみに伺う。「ぐるぐると考えてしまうA型」のご当代と「それはさぞお苦しかったでしょう、とあっけらかんのB型」玉三郎さんの組み合わせはまことに妙趣。最初玉三郎さんの口から「わたしはB型なので…」とお話があり、「それはよかった」「僕にはB型の友達が多いのです」とご当代が返し、それから度々血液型が愉快にシンボリックに使われ(笑)「形が残っているからこその苦しみ(焼物)」「形が残っていない難しさはあるがそれゆえ自由(歌舞伎」)など違いはあれど伝統の重みや葛藤についてのお話など。長い伝統の中に身を置き、その伝統を受け継いで次の時代に手渡して行くという共通の荷を背負ったお二方のご対談。愉快に笑いつつ感銘を受けた。玉三郎さんがお好きだと名前を挙げたお茶盌は私も大好きだと思ったもので、それだけで嬉しかったり(笑)

お二人のお話は「失われたときを求めて」という言葉で、締めくくられた。まさに今、過ぎ去ってしまった、ご当代の言葉を借りて言うならば「プリミティブ」な時代に思いを馳せ、今一度静かに思索をするべきときが来ているのではないかと思う。そしてその上で、玉三郎さんがおっしゃった様に「脱力したところに委ねる時期」か。

終わって仁和寺方面へ。素敵なお宅へおよばれ。こちらでも様々に議論が盛り上がり、気がつけば時計の針は12時を過ぎていた!

Photo by Yagi