今年はたくさんの新しいお出会いがあったシーズン。でも「なめこ」には会えなかったね、と話していた矢先、やぎが見つけてきました。幼菌ではなかったこともあり、スーパーに生えている(笑)なめことは随分違うそのお姿。最初は違うキノコだろうと判断。口にするのは一度は諦めましたが、手元の「山渓カラー名鑑 日本のきのこ」(山と渓谷社)等で精査したところ、間違いなくなめこであると確信を得、さっそくお味噌汁に。美味しい!
さて「なめこ」と言えばヌルヌルしているもの、と当たり前に思っていましたが、ふとそう言えばなんでヌルヌルしているんだろう。そしてこのヌルヌルの成分は?と疑問が湧く。調べてみたら、このヌルヌルは山芋やオクラなどのネバネバと同じで「ムチン」という物質だそうだ。ムチンは、糖とたんぱく質が結合してできた多糖類の一種で、胃腸や鼻など人間の体内にも存在し、肝機能・腎機能・免疫力を高める効果や疲労回復など多くの効能があるらしい。で、肝心のなめこがヌルヌルしているのは寒さや乾燥、ナメクジや虫から身を守るためだとか。天然のなめこは栽培物よりずっと粘り気が多く、見た目はクレームブリュレ。ずらりと並ぶその姿は壮観。そしてこのなめこは木材腐朽菌という菌で、森での働きにも目を見張るものがある。こちらに教わりました。
この一年はキノコなど菌類を知り大いに学ぶ年にしたい。