Steveを偲ぶ(2021.10.06 Wed.)

2011年10月6日撮影

10年前の今日、旅先(イタリア)でSteveの訃音に接した。そのときのことは昨日のことのように思い出せる。衝撃が大きかったのか、当時の日記は同日に3回綴られている。Steveに一方的にではなくお目にかかる機会はなかったが、メールを出したことがある。日本のプログラマー(デベロッパー)たちが非常に困っていることがあってあれこれと働きかけてみたものの改善されず。こうなったら御大に直談判じゃないの!とばかりに駄目元でメールを送った。切々と、なかなかの名文だったと思う。自画自賛(笑)直接返事はもらえなかったけれど、このメールを出した直後に日本の担当部署からコンタクトがあり、問題は一気に解決。弊社のプログラマーに届いたメールが私へもCcされており、そのメールが公にしていないもので、でもSteveに出すならこのアドレスだろうと使用したものだった為、私のアクションが功を奏したと確信した次第。出したメールを残しておけばよかった。悔やまれます。“名文”だったのに!(笑)イタリアはフランチャコルタで綴った日記を転載。当時のまま。

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2011.10.6 [木] Steve
旅先で衝撃のニュースを受け取る。昨日、水曜日にジョブズが亡くなった。56歳。残された時間は少ないのだろうと感じていたけれど、奇跡が起こるかも知れないとかすかな希望も持っていた。とても残念で、とても悲しい。いつまでもやんちゃな人のまま、年を重ねてもらいたかったな。今こうして大好きなイタリアを旅できるのも、ある意味アップルのおかげ。御大には心からありがとうと言いたい。そして彼のフィロソフィはずっと受け継がれて行きますように。どうか安らかに。

2011.10.6 [木]
いいときも厳しいときもずっと共に歩んで来た。 Steveの時代、Steveのいなかった時代、Steveが戻ってからの時代。色々あったけれど自分の時代にMacがあってよかった。本当によかった。やぎはApple II から、私はPlusから。iPhoneが出なければ恐らくずっとケイタイと呼ばれるものを持たなかった。Macがなければずっとコンピュータを使わない人だった。二人の出会いもなかった。イタリアも京都もなかった。旅の空の下、Steveの安らかな眠りを祈り残されたご家族へ神のご加護あるように祈る。同じように寂しさを感じている人たちの存在が慰めです。

2011.10.6 [木]
ウォズの、ビデオレターを見てまた涙。Timesが特集号を出すらしい。その表紙のSteve、初代Mac、128kと写っている、を見ると改めて何て俺様なんだと思う(笑)生意気で世の中に怖いものはひとつもない、という顔。お金も無く経験も無く、あるのは根拠のない自信。自分も含めて多くの人が若い頃はそうだったと思う。違うのは根拠のない自信を現実のものにしたこと。「選ばれし」人だったのか。
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