ニャンニャンが亡くなった。ひと月ほど前のことらしい。昨日、スタジオレッスンからの帰り道、Aさんから告げられた。コニャンがいなくなってから、一時は随分と痩せてしまい心配していたけれど、お世話をする方々の愛情のお陰かすっかり元気にふくよかになってまた闊歩する様になり安堵していた。ここのところ姿が見えないから気にはなっていたけれど、まさか旅立ってしまっていたとは。フクちゃんが2018年に、コニャンが2020年に、そして最後に残ったニャンニャンが今年2022年に。なんとも寂しい。
夜、お布団に潜り込んだ瞬間、突然思い出した。三月の終わりあるいは四月の初めだっただろうか、行き合ったニャンニャンが、鳴き出した。じっと睨まれることはあってもこんな風に鳴かれたことはない。珍しいなぁと思いながら、「にゃぁにゃぁ」と返しておいた。そのことをふと思い出したのだ。あれはもしかしたらお別れの挨拶だったのだろうか。「エサを一度もくれなかったアンタとももうすぐお別れだよ」と言っていたのだろうか。そんなことを考えていたら涙がぽろぽろ落ちて来た。あれ、おかしいなぁ。私はイヌ派だったはず。ネコはちょっと苦手だったではないか。それがここに引っ越して来て、三匹のネコちゃんたちと交歓(向こうはそう思ってなかったかもしれないけれど・笑)する内に、すっかりネコ好きになってしまった。楽しい時間をありがとう、ニャンニャン。さようなら、ニャンニャン。