二人揃って出かけられるのは、どう考えてもこの日しかない。先約を変更してもらい奈良へ行く。6月9日(日)まで開催の「空海 KŪKAI―密教のルーツとマンダラ世界」を見に。行きたい行きたいと思っている内にずんずんと日が進み、会期終了間際に駆け込む、しかも先約を動かしてまで、という避けなくてはいけない行動になってしまった。大いに反省する。しかし、行ってよかった。一度きりではすべてを理解することは難しいけれど、大きな流れ、曼荼羅とは何ぞや、ということは掴めた。弟子(甥でもある智泉)を失った悲しみを綴った手紙には、心が打たれた。今だに多くの人々に敬愛されている空海、弘法大師。それがどうしてなのかも展示を通じて伝わってきた。一度は心が離れた高野山に、やはり行かなくては。