本日から京都でも上映が始まった映画「倭文ー旅するカジの木」を見に行く。面白く観た。終演後、映画に出演している石川文江さんのご挨拶があり、その後でお話しする機会を得た。石川さんはカジの木の樹皮から糸の復元制作を担った方。現在、徳島県板野町で楮を栽培し糸をつくり、楮布(かじふ)織として一貫制作を行っている方である。
今は製作者が以前のようにお店を通さず、直接自ら製品を販売できるようになった。それは製作者にとって利点だと思うけれど、制作だけに専念したい人にとっては悩ましくもある。良いものを作れば黙っていても売れる時代でもない。チャンスもあれば厳しさもある昨今。買い手として作り手さんを支えたいけれど、一度に巻ける帯は一本だし、打出の小槌もないので、買い続ける訳にもいかず、悩ましい…