かけてしまった普段使いの器で、直しに出すほどのものではないけれど愛着があってなんとかしたいと思うものを、自分で直せるようにと金継ぎを学ぶためしばらく漆の教室へ通った。がんばってなんとかほぼすべてを直し、友人からも一つ頼まれて直してみた。そして出た結論。お金を出してプロにやってもらう(笑)手間がかかるのは良いとして(これは辛抱できる)、かけてしまった部分を元の形にするのがとても難しい。そして漆は刷毛などの道具も自分で作らなければならず、一揃いは作ってみたけれど、もうたくさんだー、という気持ちになりました、はい(笑)先生は準備から片づけまでとても丁寧に教えてくださった。天然の漆の匂いも好きだったし、気を付けていたとは言え、一度もかぶれなかったのは、漆に耐性のある10人に1人(先生曰く)のようで、続けたい気持ちもあったけれど、手先の不器用さはいかんともしがたく、きっぱり諦めるに至ったのである。
で、写真のもの。先生に頼んででき上がってきた器。デ・シモーネの器は金ではなく銀にしてもらった。うんうん、いい感じ。もう一つの磁器の湯呑みはあまりに難しく途中で諦めてしまったもの。教室を片づけていたら出てきたので一緒に直しておいたと先生。やはりお金を出そう(笑)
それにしてもこの金継ぎという技法。「わからないように直す」のではなく、「目立たせて景色にしてしまう」という考え方がとても素敵だ!