パリは東京、リヨンは大阪、と言う表現をときどき目にする。異論もあるでしょうが(笑)東京から京都へ引っ越してこの9月で2年になり、大阪へもちょくちょく出かけるようになった私には「うんうん、そうかも」と思えるような節もあった。そして街のカラーは「ブルー」。街や町にはそこの色があると思う。たとえばアッシジは薔薇色、と言った具合に。リヨンは青かった。照明の具合かも知れないけど(笑)
再び列車に乗り、トリノまで。パリーリヨンは乗り継ぎなしのTGV一本、パリーリヨンは途中CHAMBERY CHALLESで乗り換え。リヨンートリノがTGV。選択した列車は全行程4時間40分。このチケットもリヨンに到着後購入。パリもリヨンも駅では整理券システムが導入されていてスムーズ。TGVには今度の旅行で初めて乗るので楽しみにしていたけれど、日本の新幹線に慣れている身にとってはすこぶる快適とは言いがたし。イタリアの列車も同様だけど。向かい合わせの座席やどんと鎮座する真ん中の使い勝手の悪いテーブル。やたらでこぼこしたデザイン。そして(オットも書いているけれど)扉の開閉時などの大きな音。もうちょっとどうにかならないか。これはエレベーターやエスカレーターにも言えるので、日本のメーカーさんはこの辺りもっと売り込んでみたらどうでしょう。
乗換駅のCHAMBERY CHALLESまで来るとイタリアの匂いがぷんぷん(笑)問題なく乗り換え予定通りの時間にトリノ(PORTA SUSA)着。宿は次の移動を考えてPORTA NUOVA駅近くに取った。さくっとタクシーで移動。Residence Sacchi、ひろびろとしたメゾネットタイプ。下がリビングとバスルーム。上がキチネットと寝室。バスルームはバスタブとシャワーブースが別々になっていて、シンクも二つ並び。フロントは24時間でスタッフも親切。さすがにそれ程広くないホテル滞在が長くなると疲れるので、ここでレジデンスにして良かった。
荷解きが済んだらいつものように街を散策。2009年(9月・10月)に次いで二度目のトリノ。どことなく前来たときよりも不景気なムードがうすい膜のように町全体を覆っているように感じる。気のせいかしら。ともかくトリノへ来たらまずカッフェ、Caffè Torinoへ。かっこいいアップルストアも見て、歩き疲れたらCaffe San Carloでアペリティーヴォ。どちらも前の滞在で立ち寄った懐かしい場所。いったん宿へ戻り、レセプションのおねーさんに近くのお薦めを教えてもらい夕食へ。RISTRANTE GIOVANNI、クラシカルなお店でとても落ち着く。そして正直大きく期待はしていなかったけれど(下調べもなしに宿の方にお尋ねしただけの近くのお店だったので)美味しかった。ドルチェもとてもよかった!今宵は私も食べましたよっ(オットはボネ、私はフルッタディボスコのセミフレッド)。ご夫婦でしょうか。落ち着いた女性と男性の物静かで機転が利くサービス。いつまでもこう言うお店があるといいなぁと思うリストランテだった。
アウェーからホームへ戻ってきたんだとしみじみ。パリとリヨンも出合う人みな親切で楽しかったけれど、このホーム感というか安堵感はどう表現したらいいのやら。旅を終えたような気持ちになり(笑)瞬く間に眠りに落ちる。