いざ、アルバレットへ!(2013.10.02 Thu.)

今度の休暇の最大の目的。京都でお気に入りのリストランテ、そのシェフの修業先を訪ねるシリーズ第二弾。昨年は、Il Canto del Maggioのシェフが働いていた同名のオステリアをPenna(トスカーナ地方)に訪れた。今年はRistrante dei Cacciatoriのシェフの巻。アルバから車で30分程のAlbaretto della Torre(ランゲ地方)へ。永田シェフの師匠チェーザレさんは一度リストランを閉めたけれど再開。そのLa Bottega Ristorante di Cesare Giacconeは予約があればオープンというスタイル。日本からメールで問合せをしたら滞在期間のちょうど一日だけ予約が可能だった。もう一軒、チェーザレさんの息子、フィリッポさんがやっているお店も予約。こちらの厨房で活躍しているのは女性シェフのミケーラさん。今年の3月に、京都のRistrante dei Cacciatoriがフィリッポさんのお店「OSTE IN ALBARETTO Filippo」になる、という楽しい企画がありそのフェスタにお邪魔してお会いしている。ミケーラさんが作るお料理はとてもやさしい味わいで美味しく、ぜひまた食べてみたいと思った。シェフ曰く兄弟同然のフィリッポさん、そのお店を訪ね、そして伝説の調理人チェーザレさんにもお会いし、その方のお料理を食べられる機会。永田シェフのルーツを探る旅。

公共交通機関で移動する私たち。アルバまでは簡単にアクセスできるものの、そこからアルバレット村までが少々難関。バスもあるにはあるようだけれど。宿泊予定先B&B La Rolaにお尋ねしたら、時間によってはアルバまで迎えに来てくださるという嬉しいお申し出。万が一のときはタクシーを使おうとこちらを予約。

当日はお申し出通りアルバの鉄道駅まで迎えに来ていただけることに。その時間に合わせて列車に乗る。無事駅で宿の方にお目にかかる。ちょうど学校が終る娘さんもピックアップ。宿を切り盛りするブラジル出身のリタさんとイタリア人のご主人、そして娘さんに私たち。とてもいいご家族で初対面のような気がしない。宿泊客は私たちだけのようで、三つのお部屋全部に案内してくれ好きな部屋を選ばせていただいた。どのお部屋も広々。オープンしてまだ一年あまりで新しい。バスタブはないもののシャワーブースも広い。センスもいい。後から聞いた話だと、内装のデザインはぜんぶリタさんがしたそうだ。専門的に習ったことはない、というから恐れ入った。朝ご飯の場所も広々。今まで何回かB&Bと呼ばれる宿に泊まっているけれど、これほど広々とした宿はなかったかも。毎日ベッドメーキングとお掃除あり。どこもかしこも清潔。娘さんの他に息子さんがいて、プロの自転車乗り。レースがないときはB&Bの仕事を手伝う好青年。アルバレット村にいいお宿があってよかったー。リタさんありがとう!

さて、今日もまずはパッセジャータ。でもお腹が空いた。何か食べたい。ということで「あそこも美味しいのよ」と車でリタさんが話していたCircolo-Ristoro La Torreに行ってみることに。時間はすでに3時を廻っている。でもこういうとき断らないのがイタリア!だから好き!!もう料理人が帰ってしまったのでパスタなどはできないけれど、と言いつつ、サラミや生ソーセージ、そしてズッキーニのフライなど出してくださる。これがどれも美味しい。しかもこのお店、永田シェフもよく通っていたそうで皆さんシェフと知り合いだとわかるとさらに親切に。シェフありがとうと心で叫びながらぱくぱく。気が付けば赤ワインのボトルDOLCETTO DI DIANO D’ALBA 2012 RIGOが空いていた!最後にオットが頼んだパンナコッタがこれまた絶品で、お店の見た目は幼稚園みたいなのに(スミマセン。でも前が公園で遊具があって外から見るとそんな風に見えるのです)すごい。

アルバレット村は何もないところだからと永田シェフにも心配された私たちですが、こんな風に美味しいモノがいただければそれだけで十分。他には何もなくても。後は歩いてさえいれば幸せな、安上がりな私たちなのです(笑)お腹がいっぱいになってシェフのアルバレット村での生活の一端を楽しくかいま見た後は、お散歩。ノッチョーラ(ヘーゼルナッツ)畑を縫って歩く。あぁ、落ち着く。私たちには珍しく今回の旅は都会が続いていたけれど、やっぱりこう言うところがいいなぁ。のびのび〜。移動の疲れもあってか早い時間にバタンキュー。ぐっすりのはずが大きな鐘の音で夜中に目が覚める。一時間ごとにどうやらその時間の数、鳴るようだ。しかも少し間隔を開けて二回。ひゃ〜。