ミラノから足を伸ばせる町はないか。大方訪ねてしまっているが、クレモナがあった!なぜか今まで縁がなかった町。よし、クレモナへ行こう。まずご近所で朝ご飯。ホテルはルームサービスだけなので利用せずに外で。近所にPrinciがあって毎朝便利に利用。時間を調べずに適当に駅へ行ったらだいぶ時間があるので、時間をつぶすことに。あら、こんなスペースがあったのね!お洒落な空間でいっぱい飲める場所を見つけて入る。食材などもこだわっているようで、どこの何とわかるように表示してある。グラスでスプマンテをオーダー。なみなみとついでくれてうれしい(笑)ただしおまけなし。ミラノではおまけなしのお店も増えたみたい。フードメニューはボリュームのあるものばかり。オリーブやナッツなどちょこっとしたおつまみがあるとさらに良しなんだけどなぁ。
さて、クレモナは列車で一時間程度。生憎小雨の落ちるお天気だけれど、古都には雨もよく似合う。まずは列車の中でリサーチ済みのお店(iPad miniは本当に頼もしい)、La Sostaでランチ。日曜日のお昼。町の人で大賑わい。とてもいいお店でお料理も美味しい。足をのばしてよかった。美味しそうな自家製のお菓子をお土産に。そう言えば、クレモナはトッローネ発祥の町だそうだ。私はトッローネと言えばシチリアだと思っていた。おらが町こそが発祥と名乗りを挙げているところが少なくとも四つあって、一番信憑性のある歴史的事実が残されているのがクレモナだそうだ。こちらを参照。
ヴァイオリンで有名なクレモナにはヨーロッパ一高い塔もあるとか。まずはその塔、トッラッツォ(Torrazz)を目指してコムーネ広場(Piazza del Comune)へ。「1267年から1305年に建設された111メートルの塔で、487段の階段を昇って見学が可能」ふむふむ、それは昇らなくては!すごくしっかりした塔で、昇りやすい。途中、15世紀に取り付けられた天文時計の説明ビデオを見る。すごい。そして今なお正確に動いている技術に心から感心する。最後はぐるぐる螺旋の階段を上がって最上階へ。中世の町並みは上から見下ろすと本当にきれい。しっとりと雨に濡れた町並みがうつくしい。やはり塔には昇らなくちゃね。途中バルコニーに出て見たらクラシックカーが次々と走ってくるのが見えた。どうやらクラシックカーレースの様。この時期あちこちであるのか、イタリアを旅しているときにこのクラシックレースに行き交うことが多い。しばし古くてかっこいい車の数々に酔いしれる。
まだまだクレモナの町を楽しみたい気持ちもあったけれど雨も少し強くなって来たので、欲張らずミラノに戻ることに。短い時間ながら充実した滞在だった落ち着いた町並みにご飯も美味しく人も親切ですっかりクレモナが気に入った私たち。次はヴァイオリンコンサートなどが開催されている時期に訪れたいなぁ。