「鉄腕アトム」に、悪党同盟が宿敵アトムに対抗するためロボットを開発するという短編がありあます。会議で「ボディはアトムそっくり、もっとデカクしてパワーは20万馬力!」など、ありがちな仕様を決めて開発、完成後にアトムと戦わせますが、宇宙空間でジェットをロケットに切り替える機能の実装を忘れたため、あえなく宇宙の藻屑と消えるわけです(笑)。昨今のカタログスペックだけを強調する愚かさを見通したかのような見事な風刺(手塚先生の真骨頂)。ボディと馬力の話は本編でも登場します。
そして、アトムと言えば電子頭脳(ソフト)…
ソフトを生かすためのハードか? ハードを誤魔化すためのソフトか? この違いを生み出す過程(笑)。