2005/10/3(月 lunedi)小雨 のち くもり のち 大雨! ■ヴェローナへ■
ヴェローナへ向かうため駅へ。その途中で美味しそうなパン屋さんを見つける。列車の中のランチ用に二種類、買い求める。もちもちしたパンの上ににマヨネーズ(手作りに違いない、とても美味しい)とポテトが乗っているものと、きこり風(Boscaiola)のパニーノ。中身はスペック・ブラウンマッシュルーム・チーズ。こちらもなかなか。

ヴェローナ Veronaへ着くとなんとざんざん降り。友だちが前に泊まってとても良かったとお勧めの、その名もGiulietta e Romeo。バスタブも大きく部屋も快適。スタッフの感じも良く、ロケーションもアレーナ Arenaのすぐ近くとこれまた良し。以前ヴェローナからバスに乗ったことがあるものの町へ滞在するのは初めて。今さら、とも思ったけれど、とても可愛い町で観光地なのに居心地がいい。来て良かった。そしてもう一つの楽しみはもちろん食事。ヴェローナを訪れたことがある人が口を揃えてとても美味しかったと言うのだ。

雨の中、負けずと町へ出る。アレーナでは夏の野外オペラシーズンを終えて舞台の解体作業中。明日中へ入ってみよう。アレーナの前のバールで赤ワインを飲みながら明日の晴れを祈る。大きなグラスで好印象。ポテチ付きで€3。雀がたくさん寄ってきてかわいい。ポテチ目当てかしら。

さて夜はお待ちかね食事タ〜イム!まずはホテルにもほど近い、Trattoria Al Pompiereへ。暖かみのあるきちんとした雰囲気のお店。棚には様々なプロシュットが並ぶ。その隣にはチーズケースも。しかもそれぞれに専属のスタッフがいる。いやでも期待が高まる。地元のものと他のもの、取合せてまずはプロシュット。ひゃ〜、すごい量。ピクルスやジャムもついてきて、これまた美味しい。ビーゴリ Bigoliというこの地方のパスタとスープ。そしてチーズの盛り合わせ。チーズにも様々なジャムがついてきて美味。プロシュットもチーズもそれぞれ担当の方が丁寧に説明してくれる。覚えられないので紙に書いてもらう。そしてソムリエに選んでもらった赤ワインがお料理にとても良く合う。もちろん銘柄はAmarone della Valpolicella。すいすいと開けてしまったら他の作り手のアマローネをサーヴィスしてくれた。感謝!ひっきりなしにお客さんが入る。ホテルから予約を入れておいてよかった。この内容でこのお値段そしてサービスなら混むのも当たり前か。かくしてヴェローナの初日は心から満足が行くものでした。


2005/10/4(火 martedi)くもり ときどき 雨 のち 晴 ■ジュリエッタ!■

雨足が強くなったり弱くなったり。今日も一日こんなお天気なのだろうか。雨に濡れずに楽しめるのでカステルヴェッキオ Castelvecchioへ。こここは美術館になっている。見終わる頃には雨があがり晴れ間が広がってきた。ぶらぶらと街を歩きエルベ広場 Piazza delle Erbeへ。中央には白いテントの屋台が並び、ぐるっと囲む建物の壁には絵が描かれ、可愛らしい雰囲気。かつては野菜(エルベ erbe)だけが売られていたのでこの名がついたそうだ。 青空が広がり出したせいか、街行く人も多くなる。お昼の場所を探していたらなにやら人の群れが向かう場所が。なんだろう?あっ、もしかしてジュリエッタの家 Casa di Giulietta?とりあえず見ておかなくちゃ。だって私は高校の学園祭でジュリエッタを演じたのだ(笑)家の中に入るには入場料が必要だけれど、庭だけなら無料。庭にはジュリエッタの像が立っていて、その左胸を撫でると幸せな結婚が出来ると言われているそうな。若い女性がさわるさわる。おかげでジュリエッタの左胸は金ぴか。ヴァルコニーからはその気になった女性たちが手を振っている。う〜ん、ちょっと無理がある人も多いね(笑)ランチを軽くすませ、アレーナへ。1世紀に建てられたピンク色の大理石が美しい古代ローマの円形劇場で、現存するものの中では3番目の規模2万2千人を収容。よくまぁ、これだけの姿で残っているものだ。階段座席から解体作業の様子を眺める。さぞかしここで上演されるオペラは素晴らしいことだろう。ぜひ一度、観てみたい。その場合は温かい格好で。実際に見た友人が夏の夜でも寒かったと言っていた。

さて今夜も食事が楽しみです。今日のお店はAL VERSAGLIERE。イタリアのお店の常、入り口は小さくて目立たないが中に入ると広い。ここも入り口だけ見ていると果たして美味しいものが食べられるのか、という感じですが、そう言うみてくれから良いお店を見つける鼻を鍛えなくてはいけません(笑)はたしてこちらも美味しかった!詳しいメニューはCucinaのページにゆずるとして、一つ覚えた新しいこと。琥珀色に色づいたグラッパを連れ合いが食後酒でオーダー。オーナーの説明にオーク(イタリア語はguercia)で寝かせているのだろうと理解するが、「違う!オークではない!!」と言う。「rovere, rovere」と繰り返す。説明を聴いているとオークなんだけど、rovereってなんだ。辞書を引くと“ツクバネガシ・オーク材”となっている。どう違うの?と困惑していたら隣の席の男性が丁寧に説明してくれる。オークに似ているが少し違う材のよう。この地では明確に区別されているらしい。帰り際お礼を言いながら手を差し出すと、こちらこそお陰様で新しいことを知ることが出来た、ありがとう、とおっしゃる。こういうひとときの触れ合いがとても嬉しい。食事ももちろん美味しかったけれど、この方のおかげで何倍も素敵な夜になった。ヴェローナ、またぜひ訪れたい街。明日はいよいよ最終地パヴィーア。昨年の滞在で味をしめて再訪。アンジェロシェフの優しい笑い顔が目に浮かぶ!今年もまた感動が待っているのか!? +つづく


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