2001年9月13日(木)晴

10時41分の列車でモデナへ。ここはバルサミコで有名な街だ。近郊にはフェラーリの工場もある。ホテルにチェックインしとりあえず街を歩く。パルマも小さな街だったがさらにそれを小さくしたようなこぢんまりとしたところだ。お店もほとんど閉まっている。友人からボローニャは木曜定休のお店が多いと聞いていたが、ここモデナもどうやらそうらしい。そのせいかとても静か。と言うよりは、人がいるの? といった感じ。バールは営業しているので、ドゥオモ広場で一休み。蒼く広がる空を眺めながら琥珀色に輝くビールを飲む。あぁ、しあわせだなぁ。一杯のビールで、ワインで、心が満たされる。

我が身の幸せを省みて、テロのあった彼の地に思いを馳せる。なぜ、同じ地球上に生きるもの同士仲良くできないのだろうか。仲良くしないまでも、他人に必要以上に干渉せず自分と違う考えや存在を認めることが出来ないのだろうか。なぜ、自分の利益だけを追い求めるのだろうか。子供の頃、父や大人達に繰り返し言われた言葉を想い出す。「弱い物いじめはするな。」「自分がされていやなことを他人にするな。」 


2001年9月14日(水) 曇りのち雨

バスに乗り、フェラーリの博物館「Galleria Ferrari」へ。めずらしく曇り空。30分程で目的地Maranelloへ到着。

博物館には、あるわあるわ美しい車たち。残念ながら工場はディーラー紹介のオーナーのみ可能らしい。帰りのバスを本社近くのバス停で待っている間、見学を終えたと思われるオーナーたちがフェラーリに乗って颯爽とゲートから出てくる。こんなにまとめて公道を走るフェラーリを見るのは初めてである。でもどんな人がフェラーリを買うのかなぁ。お金持ちであることは間違いないですね(笑)

イタリアでのバス利用の鉄則。チケットは往復必ず買うこと。帰りの時刻を予め確認しておくこと。


2001年9月15日(土) 晴

パルマ対ボローニャを観るため列車でボローニャに入る。ここは以前訪れたことがある街。駅から市街の中心地までも知った道だ。決して近い距離ではないが、とことこ歩く。しかし、人が多い。前はこんなにいなかったぞ。そう言えば大きな見本市があるとか友人が言っていた。そのせいだろうか。

今度は前もってチケットを買おうとお店を探す。どうやら、とあるバールで販売しているらしい。最初場所を尋ねたおじさんは親切だったけれど、見当はずれの場所を地図にマークする。どうやら地図が読めないらしい(涙) 次に食料品店のおばさんに尋ねる。だいたいの方向がわかる。近くまで言ったところで、薬局のおじさんに聞いてようやく件のバールにたどり着く。「サッカーのチケットを販売していますか?」「してますよ。」(やったぁ!)「明日のボローニャ・パルマ戦のチケットが欲しいのですが。」「今日は銀行がお休みなので販売できないのです。」(え?なんで銀行がお休みだとチケットが販売出来ないの?疑問に思ったけど、これ以上は時間の無駄なので、うそ。語学力に自信がないので、あきらめる。)結局当日スタジアムで購入することに。とほほ。お昼を近くのリストランテTERESINAで食べる。美味しい!!!


2001年9月16日(日)  晴のち雷雨

ここまで来て試合が観られないのは悲しいので、だいぶ早めにスタジアムへ。例によってとことこ歩く。パルマのスタジアムとはだいぶ様子が違う。かなり大きいしチケット売り場が外にある。窓口が開いてなかったので、スタジアムを眺めながらバールで買ったランチを食べる。なかなか美味しいパニーノである。一戦目のホーム、パルマ程ではないけれど私たちを含め日本人もちらほら集まって来た。試合時間が近づくにつれ空模様が怪しくなる。試合が始まるころには雨が降り出した。雷も鳴る。幸い屋根のある席なので雨の影響は大丈夫だけれど...。会場案内のおじさん達がとても親切にしてくれる。私がフェラーリのフリースを着ているからだ。

試合の方は残念ながら負け。驚いたのはパルマのサポーター。近いのにちょっとしかいない(写真左)。これじゃ敵地で勝てるわけがない。それに引き替えボローニャのサポーターは熱い(写真右)。隣りのお兄さんも、「なんでこんな席にいるの。絶対サポーター席でしょ、あんたは。」と言うくらいホットな人でした。そうそう、ここではちゃんとアルコール入りビールが売られています(笑)


 明日は未踏の街Anconaです!